【戦術解説】フォーメーション編 第2回「4-2-3-1」

戦術

まえがき

今回の戦術解説は、「フォーメーション」編の続き。

2回目は、多くのチームが採用し、日本代表も長らく基本フォーメーションとしていた「4-2-3-1」を見ていく。

「4-2-3-1」の特徴

「4-2-3-1」の基本ポジション

スタートの立ち位置はこうなる。

DFは4バックで、中盤はダブルボランチと両サイドハーフ、トップ下の5枚で構成、そして1トップという布陣。中盤が厚く、見るからに攻守にバランスの良い陣形。

歴代日本代表のように、MFに能力の高い選手が多いチームに適している。

「4-2-3-1」のメリット

「4-2-3-1」の長所。

  • ボランチが2枚なので、守備が安定する。
  • 選手の距離感が良く、ポジションチェンジがしやすい。
  • 中央からもサイドからもバランス良く攻撃できる。

ダブルボランチとなるため、守備面ではとにかく安心。

攻撃でも、ダブルボランチとトップ下の3枚で中央に数的有利が作りやすく、サイドハーフとの距離感も良いため、ポジションチェンジによる多彩な攻撃が可能となる。

このように攻撃時にはボランチが1枚上がって「4-1-2-3」に可変するパターンが基本となる。

「4-2-3-1」のデメリット

逆に攻撃面には若干の課題を抱えている。

  • トップ下のマークが厳しくなる。
  • 1トップの能力に大きく左右される。
  • SHにかなりの運動量が求められる。
  • 前線のポジションチェンジは選手の高い戦術理解力が必要。

まずトップ下が厳しいマークにあうため、ボールをキープできる技術の高い選手が必要となる。ここをつぶされると、途端に攻撃が機能不全に陥る。

また1トップにボールが収まらないと、簡単に相手にボールを回収され、自陣に押し込まれてひたすら守備に追われる展開となってしまう。よってトップ下が1トップと適切な距離を保って、1トップのポストプレーを助けるポジショニングが重要となる。

そしてこのフォーメーションの最重要ポジションがSH。攻守両面で、中央とサイドのどちらにも顔を出し続ける献身性が求められるため、殺人的な運動量が求められる。

1トップとトップ下が守備をしない場合、SHの守備も緩いと一気にディフェンシブサードまでボールを運ばれ、簡単にピンチの状況を作られてしまう。

相手フォーメーションとの相性

最初の立ち位置の組み合わせでの、相手フォーメーションとの相性の良し悪しはこんな感じ。

【相性の良いフォーメーション】 

  • 「4-1-2-3」
  • 「4-4-2」

「4-1-2-3」の2IHと1ボランチに、こちらのトップ下とダブルボランチがぴったりはまる形になるのでマークがしやすい。

「4-4-2」はDF、MF、FWがきれいに一列に並ぶ3ラインに対して、「4-2-3-1」は4ラインとなるためMFが相手のライン間にポジションを取りやすい。

【相性の悪いフォーメーション】 「4-1-2-3」

当たり前だが、こちらの攻撃時は「4-1-2-3」の中盤3枚に、こちらのダブルボランチとトップ下がマークされやすくなってしまう。これを回避するには、1トップが落ちるか、トップ下が前線に飛び出してマークのズレを作る動きが有効となる。

「4-2-3-1」を採用しているクラブ

2021-2022シーズンのリカルド・ロドリゲス率いる「浦和レッズ」。

一貫して「4-2-3-1」を採用し、1トップにユンカーが躍動した2021はまさに脅威。ガンバも例外ではなくホームで2発献上、やりたい放題やられた。(TTにも恩返しのおまけつき。。)

しかしケガでユンカーが離脱すると、2022シーズンは一転苦しい状況に。このシステムでの1トップの重要性を認識する結果となった。

まとめ

「4-2-3-1」は守備が安定するため、採用するチームも多く、現代サッカーでは人気のフォーメーションの一つ。

しかし守備が安定する反面、攻撃面では1トップの能力に左右されるため、前線でボールが収まらないと自陣に押し込まれひたすら守備を強いられてしまう。

2023シーズンのガンバも、ボランチにはダワン、W山本、奥野、斎藤と人材豊富なため候補の一つではあるが、1トップが明らかにポストプレー向きの選手がいないため、難しいか。ただトップ下に宇佐美を入れれば、ある程度ボールキープは期待できるため、運用次第で可能性はありそう。

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