【戦術解説】ポジション編 第1回「FW」

戦術

戦術解説のコーナー。今回は「ポジション」編。

第1回は「FW」。

FWの役割

最前線でゴールを奪うポジション。サッカーは得点を取らなければ勝てないので、FWの能力がチームの勝敗に直結する。そのため、残念ながらJリーグでは、助っ人外国人に頼るチームが多いのが現状。ガンバも例外ではなく、エムボマ、アラウージョ、パトリックなど、強力なブラジル人ストライカーに頼ってきた。

背番号は、エースストライカーが9番、セカンドストライカーが11番をつけることが多い。

FWのなかでも、役割ごとに次の3つのポジションに大別される。

  1. センターフォワード(CF)
  2. セカンドトップ(ST)
  3. ウイング(WG)

ではそれぞれのポジションの役割、プレースタイルについてみていく。

センターフォワード(CF)

CFの役割と特徴

センターフォワードの役割は、まず得点を取ること。そのため、どのような状況でもシュートに持っていけるテクニックと、ゴールをとらえるシュートの正確さが必要不可欠となる。

またポストプレーで攻撃の起点となる場合はフィジカルの強さ、背後への抜け出しで得点を狙う場合はスピードも必要になる。

さらに現代サッカーでは、FWもファーストディフェンダーとしての守備の役割が求められるため、最前線から相手DFラインにプレッシャーをかけ、前に運ばれれば相手ボランチへプレスバックするなどの、守備の献身性も求められる。

プレースタイル

CFの中でも選手が得意とするプレースタイルにより、以下のタイプに分けられる。

ポストプレーヤー

前線で楔になれる潰れ役。

味方のロングボールをヘディングで競ってマイボールにしたり、前線から降りてきて、楔のボールをワンタッチで味方に叩いたり、相手を背負ってボールキープする。

1トップの場合は、このポストプレーヤータイプのCFを置くことが多い。3トップの中央や、2トップの一角としても、ほぼ全てのシステムで必要とされるプレースタイル。

代表的な選手

縦横無尽の重戦車、パトリック

2014年シーズン中に加入すると、宇佐美とのコンビで得点を量産。前半戦低迷していたチームも急浮上し、三冠達成の原動力となった。その後ケガもあり2018年に広島へ移籍するも、2019年に復帰。2022年まで、低迷期のガンバにおいて数少ない貴重な得点源として活躍。8シーズンの長きにわたりガンバの最前線を支えた。通算81得点。

ラインブレーカー

DFラインとの駆け引きを繰り返し、スルーパスに反応してゴールを陥れるワンタッチゴーラー。

得点に直結する裏への動きと、相手の最終ラインを下げ中盤との間にスペースを作る役割を担う。

ポストプレーヤーとの相性が良く、2トップの場合はほぼこの組み合わせ。

代表的な選手

万博の「神様、仏様、大黒様」、大黒 将志

抜群の裏抜けセンスで得点を量産。2005年には、アラウージョ、フェルナンジーニョの3人で超攻撃サッカーを展開。チームを初のJリーグ制覇に導いた。在籍は6シーズンで、通算64得点。

ボックスストライカー

中央からあまり動かず、どっしり構えて、ペナルティーエリアで仕事をする点取り屋。

攻守で全員が連動しなければならない現代サッカーでは希少種。

代表的な選手

ゴールを飲み込む活火山、バレー

圧倒的なフィジカルでペナルティエリアを制圧した。2007年に加入も、その活躍に目をつけられ2008年シーズン中に中東へ移籍。通算37得点。

セカンドトップ(ST)

STの役割と特徴

セカンドトップは、センターフォワードの脇、少し下がった位置にポジションを取る。

いわゆる縦関係の2トップの形で、センターフォワードの周りを衛星のように動き回り、セカンドボールを拾ってゴールを狙う。

トップ下とポジションは似ているが、あくまでFWであり、よりゴールへ直結した動きが求められるため、シュートが正確で、テクニックの高い選手が多い。

プレースタイル

個人技に秀でたチャンスメーカー。

足元の技術が高く、ボールをキープできるため攻撃の起点になれる。CFへ決定的なパスを出したり、高い決定力を生かして自ら直接ゴールを狙う。

代表的な選手

蒼の煌めき、「ガンバの至宝」宇佐美 貴史

足元の技術はワールドクラス。シュートも上手く、決定的なパスも出せ、まさに攻撃のオールラウンダー。2009年にユースから飛び級でトップ昇格。その後2011年にバイエルンミュンヘンなど2度の海外移籍を経て2019年にガンバへ復帰。2023シーズンもガンバのエースとしてチームを牽引する。在籍11シーズン、通算110点。

ウイング(WG)

WGの役割と特徴

WGの役割は、サイドの高い位置にポジションを取り、サイドに大きく開いてチームの攻撃に幅を持たせること。そしてボールを持てば積極的に1vs1を仕掛けて突破すること。

サイドを主戦場とする点ではサイドハーフと似ているが、あくまでFWであるため、よりゴールに直結したプレーが求められる。1vs1で相手を突破できるかどうかが、WGとしての価値を決定する。

プレースタイル

1vs1に絶対の自信を持つテクニカルなドリブラー。

タッチライン際でボールを待ち、ボールを受けると中央へ切り裂くドリブルでゴールを強襲する。

以前はWGといえば縦に突破して深い位置からクロスというタイプが多かったが、現代サッカーではその役割はサイドバックが担っているため、より内側にプレーエリアを移し、ハーフスペース付近でボールを受けて、カットインからシュートを狙うタイプが主流となっている。よって利き足も、担当サイドと逆足のWGが増えている。

代表的な選手

蒼黒の虎、ファン ウィジョ

左サイドのハーフスペースでボールを受け、カットインから右サイドネットへのコントロールシュートで得点を量産した。2017年に加入し、2019年シーズン途中でフランスのボルドーへとステップアップしていった。在籍2シーズン半で通算31得点。

まとめ

さまざまなタイプの「FW」がいるが、共通して必要な能力は「決定力」の一言に尽きる。

得点を挙げて勝てればヒーローとなれる目立つポジションである反面、得点を取れずに負ければ戦犯としてやり玉にあげられるプレッシャーのかかるポジションであるため、強靭なメンタルも求められる。

ガンバのFWといえば、強力なブラジル人助っ人。アラウージョ、レアンドロ、マグノアウベス、ルーカス、アドリアーノ、リンス、アデミウソンと多くの名FWが、ガンバの誇る「黄金の中盤」を背に躍動してきた。

近年得点力不足に喘ぐガンバは、2023年シーズンの主戦FWをチュニジア代表のジェバリに託した。昨年途中に加入した鈴木 武蔵とともに爆発を期待したい。

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コメント

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    小川大輔ブランコ(daisuke.ogawa@flashscore.co.jp)

    • gmbosk2005 より:

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