これまで散々カモにされてきたハイプレス。
今季も神戸、札幌、湘南に4失点と、ガンバは伝統的にハイプレスにめっぽう弱い。
どうやったら回避できるのか。
傾向と対策、カモにされる原因を調べてみた。
ハイプレスとは
定義
ハイプレスとは、守備戦術の一種で、相手陣内でボールを奪うために、前線から積極的にボールホルダーにプレッシャーをかけていく戦術のこと。
逆に自陣に引いてブロックを作り、ゴールを固める守備戦術は、リトリート守備という。
特徴
ハイプレスには、戦術的に以下のような特徴がある。
- 相手を追い回せる運動量の多い選手が、重用される。
- 連動してプレスをかける必要があるため、戦術理解度と高い連携が求められる。
- 陣形をコンパクトに保つため、ハイラインと併用するケースが多い。
メリット
ハイプレスの狙い。
- 相手陣でボールを奪えるので、ショートカウンターにつなげやすい。
- すぐにボールを奪い返せれば、ボール保持時間を長くできる。
- 相手のビルドアップの自由を奪う。
デメリット
逆にデメリットもある。
- 体力の消耗が激しく、90分間プレスをかけ続けることはできない。
- ハイラインの裏へのロングボールに弱い。
- 局面を個人技で剥がされると、一気にピンチになる。
ハイプレスの3パターン
ハイプレスのかけ方には、以下の3パターンがある。
- 中切りのハイプレス
- 外切りのハイプレス
- オールコートマンツーマン
それぞれの特徴と対策を見ていく。
中切りのハイプレス
いわゆるハイプレスといえば、このやり方。
ボールをサイドに誘導し、タッチライン際に追い込むことで
パスコースを限定し、ボールを奪いきる形。
特徴
- FWはCB間のパスコースを切りながら、CBへプレス。
- 中盤は縦パスのコースを切って、サイドへ誘導。
- SBにボールが出たら、WGが縦を切りながらプレス。
中央へのパスコースを限定して、奪いきる。
対策
サイド誘導型のハイプレスは、逆サイドのSBがフリーになる。
このフリーになっているSBへボールを回せば、プレスが回避できる。
- SBは、GKへ一旦バックパス。
- GKから逆サイドのSBへ展開。
GKに足元の技術は要求されるが、割と単純に回避できてしまう中切りのハイプレスだが
以下の理由で重用される。
- コースを限定するだけなので、前線の選手にそれほど走力が必要とされない。
- 奪いきるのではなく、攻撃のサイドを限定するのが目的
- SBに持たれても、中央は閉めているので、決定機が生まれにくい
半田が離脱した今のガンバも、ストロングである黒川のサイドにプレスをかけられ
右サイドからの攻撃に誘導されている感はある。
外切りのハイプレス
外切りとは逆に、中央にボールを誘導し、ボール奪取力の高いボランチで奪いきる。
山口蛍、斎藤未月を擁する、神戸が得意とする形。
特徴
- WGがカバーシャドウの動きで、SBへのパスコースを消しながら、CBへプレス。
- 外のパスコースが無くなるので、中央へのパスを誘導。
- CFWと、IHが挟み込んで、ボールを奪う。
対策
対策は大きく2つある。
どちらも制限がかかっているSBへ、何とかパスを通すことが目的。
そうすれば、サイドからの前進が可能となる。
GKからSBへ浮き球のパス
- CBから、GKへバックパス。GKは浮き球で、SBへパスをつける。
- 相手IHは中央を閉めているため、SBへのマークが遅れる。
- SBはそのまま持ち上がるか、マークのズレたIHへのパスを選択し、前進する。
東口はあまり得意ではなさそう。リスク回避で、ロングボールを蹴ってしまうシーンが多い。
中盤がSBへレイオフ
- CBが、中盤へ縦パス。
- 中盤の選手は、相手DFを背負った状態で、SBへダイレクトで落としのパス。
- SBは前向きでパスを受けれるので、そのまま縦に突破。
このパターンは良く見る。
ラヴィや悠樹とのレイオフから、黒川が縦に突破するシーン。
オールコートマンツーマン
札幌率いるペトロビッチ監督の代名詞。
特徴
- マークを決めたら、相手がどこへ動いても徹底的についていく。
- 奪ったら即ショートカウンターの、超攻撃的守備。
対策
回避方法は、自陣と敵陣で、それぞれ効果的な回避策がある。
GKの持ち上がり
- CBが、マーカーを引き連れて、大きくサイドへ開く。
- 空いたスペースへ、GKがドリブルで持ちあがる。
ポジションチェンジ
- 大きくポジションを変えながら、連動して空いたスペースを狙い続ける。
サイドで三角形を形成し、ポジションを入れ替えながら、スペースを攻略する。
良い時のガンバの得意なパターン。
まとめ
ハイプレスにはさまざまな形があるが、それぞれに攻略法は存在する。
それでもハマってしまうのは、自分たちのミスが多いから。
パスミスや、連係ミスがあると、ハイプレスの狙いにまんまとハマってしまう。
今季のガンバも、一度手放したポゼッションスタイルを、土台から作り直している段階。
特に序盤は連動性が無く、ハイプレスの餌食になって、大量失点を重ねる試合が多かった。
しかし、質の高い選手は揃っている。
山本、宇佐美、ラヴィと技術が高く、ボールを落ち着かせられる選手もいる。
幸い、来季もポヤトス続投が濃厚とのニュースもあった。
来季こそ、ハイプレスをいなして翻弄する、連動性の高い華麗なサッカーを魅せてくれ!
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