前回の5レーン理論を前提に、ペップ・グラウディオラが採用して欧州を席捲し、
ポヤトス監督が志向するスタイルでもある、「ポジショナルプレー」について、解説していく。
ポジショナルプレーとは
定義
ポジショナルプレーとは、いったい何を指すのか。
ボールを基準に
正しいポジショニング、正しい順序でボールを繋ぐことで
得られる優位性を利用するプレースタイル
一定の約束事のもとに、ピッチに広く均等に選手を配置することで
ボールの循環が円滑になるように、プレーする戦術のこと。
目的
では、ポジショナルプレーは、何のためにやるのか。
アタッキングサードに、ボールを運ぶ
ボールの循環が円滑になることで、ボール支配率を上げ
安定的にアタッキングサードまでボールを運び、攻撃の時間を長くすることで
ゲームを支配することが目的となる。
運用方法
手段
では、アタッキングサードまでボールを運ぶという目的を達成するために
実際、どうプレーすればいいのか。
ここで、前回解説した、「5レーン理論」が登場。
- ピッチのゾーン分け(5レーン)
- 三角形のポジショニング
5レーンの考え方を利用して、ポジショニングすることで
ピッチのあらゆる場所に三角形が出来上がり、パスコースが生まれる。
結果、ビルドアップが安定し、アタッキングサードにスムーズにボールが運べる。
フォーメーション
ポジショナルプレーに向いているフォーメーションは、この2つ。
- 「4-3-3(4-1-2-3)」
- 「4-2-3-1」
どちらも選手の立ち位置が斜めの関係になり、三角形が多くできるので
パスコースが作りやすい。
ポヤトス監督も、昨年は「4-1-2-3」を基本戦術として戦い抜いた。
昨年は守備面の課題が多く、今年は「4-2-3-1」がメインとなるが
ポジショナルプレーを志向している点で、戦術にブレは無い。
3つの優位性
ポジショナルプレーを運用するうえで、重要になるのが3つの優位性。
- 数的優位 → 特定のスペースで、相手より選手が多い。
- 質的優位 → ミスマッチを作る。
- 位置的優位 → ライン間や裏抜けで、スペースと時間を確保する。
特にポジショナルプレーで重要視されるのが、「位置的優位」。
プレーの選択肢を多く持てる、スペースの確保が目的。
代表的な戦術が、ライン間でボールを受けること(バイタルエリアの活用)と
DFラインの裏のスペースを狙うこと。
FWの裏抜けや、ポジションチェンジを繰り返すことで
スペースを作り出し、そこに走り込むことで、相手の守備ブロックを攻略する。
ポヤトス監督が、口酸っぱく繰り返す「スペースを見つけ、使う」ってのが、これ。
まとめ
「ポジショナルプレー」とは、つまり、選手の配置とボール動かし方にルールを決めることで
自動的にボール支配率が上がり、ゲームを支配できるという戦術。
もちろん、この戦術を遂行するためには、高い技術と戦術理解力が必要になるため
黄金期の川崎のように、長い期間をかけた下準備(風間による仕込み)と
戦術理解力の高い選手(守田、三苫、旗手、田中、山根、etc)が集まらないと
実現できないため、理想的ではあるが、実行するのが難しい戦術といえる。
しかし、ガンバなら不可能ではない。
ポヤトスという、ブレずにポジショナルプレーを志向する監督と
黄金の中盤を擁したクラブのDNA、宇佐美を筆頭に技術の高い選手層をもってすれば
必ずや、ゲームを支配し、相手を圧倒する強豪クラブに返り咲ける!
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