【900Gは宇佐美】2023J1リーグ 第24節 湘南ベルマーレ(H) レビュー

レビュー

やはりこの男は持っていた。
ガンバの至宝が、J1ホーム通算900ゴールをゲット。
チームもこれでホーム5連勝。
圧倒的なホームの圧を背に、ガンバの快進撃が再スタート。

試合結果

スコア

 G大阪 vs 湘南 
21
1前半0
1後半1
37min アラーノ
61min 宇佐美
得点者96min 大橋 

スタメン

(選手交代) 78min福岡→佐藤、山本→石毛、81min宇佐美→食野、92minアラーノ→福田

  • 宇佐美が6試合ぶりの先発起用。
    湘南の前に出てくるCBに対し、前線で起点を作る意図があった。
  • 前節負傷交代の三浦は、足指骨折の重傷だった。
    半田に続き、2人目の長期離脱となってしまった。早期回復を祈る。

試合内容

  • 前半は、ガンバが圧倒的にゲームを支配。
  • 37分、自陣のビルドアップから、見事な崩し。最後はアラーノが決めて、先制!
  • 後半、前線を入れ替えた湘南が息を吹き返す。
  • しかし、61分、山本がPA内でハンドを誘発。
    このPKを宇佐美が決めて追加点。
  • その後も、黒川、ジェバリに決定機が来るも決めきれず。
  • ロスタイムにCKの流れから押し込まれ失点
    そのまま逃げ切り、ホーム5連勝!
  • 6試合ぶりにスタメン起用となった宇佐美がLWGでスタート。
    あまり幅を取らず、黒川のオーバーラップを促すように、主にインサイドでプレー。
  • このポジション取りが功を奏し、前半から積極的に黒川がオーバーラップを仕掛ける。
  • 逆にアラーノは幅を取り、ハーフスペースを山本、宇佐美が使ってシュートを狙う。
  • すると前半35分、自陣のビルドアップから、湘南の2列目を剥がして
    アラーノがアタッキングサードへ侵入。
    サイドを駆けあがった山本のクロスをジェバリが落とし、アラーノが左隅へ叩き込み先制!
  • 前半はガンバの一方的な展開。
    湘南は前線で起点が作れないため、自陣で守備に奔走する羽目に。
  • 後半開始から湘南が修正。前線に平岡と鈴木を投入。
    この2人のコンビネーションが良く、徐々に湘南の攻撃が形になり始める。
  • 流れを取り戻したいガンバは、61分自陣でボールを奪いカウンター。
    相手陣内へ蹴りだしたボールをキープすると、中央に走り込んだ山本に浮き球のパス。
    ここで山本が超絶技巧を魅せる。
    背後からのボールを、横にいるジェバリへノールックパス。
    これがDFのハンドを誘発し、PK獲得。宇佐美が難なく決めて追加点!
  • 追いつきたい湘南は、交代カードを次々と切って、必死の反撃に出る。
    押し込まれる展開となったガンバだが、効果的にカウンターを繰り出し
    黒川、ジェバリが決定機を迎えるも、仕留めきれず。
  • ロスタイムにCKの流れから、大橋に押し込まれるも、湘南の反撃もここまで。
    最後はヒヤリとしたが、無事逃げ切り、これでホーム5連勝となった。

採点

GK東口5.5GKは出番のない展開。失点は大橋を褒めるべき。
DF高尾5.5バランスを取って守備に重心。決定機作らせず。
DF福岡5.5精度の高いロングフィードを連発。途中交代は残念。
DFギョンウォン5.5今日は試合終了まで戦ったが、最後は大橋をフリーに。
DF黒川6.0再三オーバーラップから鋭い攻撃。3点目のチャンスも。
MFダワン5.5守備で存在感。バイタルを監視した。
MFラヴィ5.5セカンドを回収し続け、攻撃権を握り続けた。
MF山本 MOM7.02得点を演出。決定機の全てはここから。
FWアラーノ6.5チームトップの7点目。ついに決定力も覚醒。
FWジェバリ6.5今日も安定の収まり。最後の決定機は沈めたかった。
FW宇佐美6.0値千金のPK弾は900点のメモリアル。鋭いミドルも魅せた。
DF→佐藤時間短く評価無し。
MF→石毛時間短く評価無し。
FW→食野時間短く評価無し。
MF→福田時間短く評価無し。
Cポヤトス6.0キッカー宇佐美は最善手。パナスタを劇場に変えた。

注目プレー

前半37分、アラーノの先制弾。

ポイントは4つ。

①宇佐美の落とし
黒川の縦パスを、背後から強烈なプレッシャーを受けながら
ピッチ中央のスペースへ、ダイレクトで浮き球を送る。

②山本のスプリント
宇佐美がスペースへ送ったボールが、マイボールになると判断した瞬間に
アタッキングサードめがけて、猛然とスプリントをかけた。
このランニングで、湘南のCBは、ドリブルで持ち上がるアラーノにアタックできず
一気にアタッキングサードまで、ボールを運ばれることとなった。

③ジェバリのランニングと落とし
山本がポケットを攻略すると、ジェバリとダワンがPA奥深くまで侵入。
湘南のDFラインは、ゴールエリア付近まで押し下げられ、PAにぽっかりとスペースが。
クロスを受けたジェバリは、無理にシュートを打たず
このスペースで待つアラーノへ、パスを選択。

④アラーノのポジショニングとシュート精度
PAにできたスペースを察知し、スペースの手前で減速。
山本のクロスを呼び込んだが、結果的にジェバリの落としが目の前に。
あとは落ち着いてGKの逆を突き、正確に左隅へ叩き込んだ。

自陣からのビルドアップを丁寧につなぎ、完全に崩し切った。
敵陣に侵入してからの、スペースの使い方が秀逸だった。

次節へ向けて

3万人を超えるサポーターが詰めかけた、ガンバEXPO。
満員のスタジアムの圧もあり、湘南を圧倒。
アウェーで4失点惨敗の借りを、きっちり返す快勝となった。

山本がIHに固定されてからの、中盤の安定感は目を見張るものがある。
パスでの組み立てだけでなく、チャンスでの前線への飛び出しも効果的で
もはやガンバの心臓といっても、差し支えないレベル。

これに加えて、ポヤトスの采配も冴えわたっている。
唯一固定していないLWGを、食野、宇佐美、石毛、福田と
日替わりで使い分け、出た選手が必ず活躍するポヤトスマジック。

さらに、PKキッカーで揉めるジェバリとアラーノに、鶴の一声で宇佐美を指名。
これに宇佐美が応え、一気にパナスタの空気が爆発した。

チームの雰囲気は、最高潮に高まってきている。
勝点32とし、9位のフロンターレと勝点で並ぶところまで迫ってきた。
次節、鳥栖を撃破し、今度こそトップハーフへ。勝点3!

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