【ガンバ大阪】2022シーズン振り返り

チーム

はじめに

愛するクラブ、ガンバ大阪。

はっきり言って弱い。攻撃的なチームカラーもどこかに置き忘れてしまった。ここ数年クラブや選手が繰り返す「ガンバがいるべき場所」も虚しく響くだけ。「質の高い選手は揃っている」といわれるが、東口や宇佐美が抜けたら何もこのクラブには残らない、創成期の暗黒時代が口を開けて待っている。

このまま静岡の2チームのようにJ2へ沈んでいくのか、もう一度西の横綱といわれた強豪チームに返り咲けるのか。ガンバ再生への取り組みを、2023シーズンからこのブログに残していくことにした。

まずは「2022シーズンの振り返り」から。

2022シーズン振り返り

成績

2022年のガンバ大阪は、入替戦まで勝ち点差1の15位。首の皮一枚でJ1残留を勝ち取った。

  • Jリーグ  15位(勝点37 9勝10分15敗)
  • ルヴァンカップ  グループステージ敗退(1勝2分3敗)
  • 天皇杯 ラウンド16敗退

ひたすら残留争いに苦しんだシーズンだった。全試合で勝ち試合はたったの12、ホーム/パナスタではわずか6勝しかできなかった。トピックも思い出したくないことばかり。。

  • 片野坂監督、シーズン途中解任。
  • 宇佐美アキレス腱断裂の大ケガ。シーズン大半を棒に振る。
  • ピンクには、1分3敗。昌子とレアぺ内紛のおまけつき。
  • 鹿島にも、1分4敗。川崎アウェーも、恒例の0-4大敗。

選手、サポ絶賛だった片野坂新監督は全く見せ場無く途中解任。ピンクには今年も馬鹿にされ、内輪もめのネタを提供する始末。鹿島というかUMAにはボコボコにされ、川崎アウェーは今年もボロ負け。唯一のポジ要素はJ1生き残ったので、来年リベンジのチャンスがあることぐらいか。

片野坂ガンバはなぜ失敗したのか

大分をJ3からJ1へ昇格させた確かな実績、ガンバでコーチ経験もあり、選手の評判も最高と、かつてない前評判の高さでACL圏内を目標にスタートした片野坂ガンバ。皆が「カタノサッカー」で華々しく復活するガンバを夢見ていた。しかしその期待は早々に裏切られることになる。開幕から勝ち星が積みあがらないどころか、戦い方に一貫性が無くチームの方向性が定まらない。絶対的エースの宇佐美が早々に長期離脱というエクスキューズを差し引いても、失望しか残らない有様だった。全く積み上げがないまま勝ち点を落としていく状況で、8月17日、ついにフロントは解任を決断する。

ではなぜ片野坂ガンバは上手くいかなかったのか。

  • 現有戦力と「カタノサッカー」のミスマッチ。
  • 選手起用に偏りがあり、戦力を十分に生かしきれなかった。
  • 相手に合わせすぎた戦い方。

「カタノサッカー」は、基本フォーメーションが「3-4-2-1」のいわゆるミシャ式。攻撃時にはWBが極端に高いポジションを取り「4-1-5」、守備時はWBがディフェンスラインまで戻り「5-4-1」の5バックで守る。守備時にGKもポゼッションに参加し、自陣でのポゼッションを高めて相手を引き込んでから、一気に前線へロングボールを送り込んでカウンターで仕留める「疑似カウンター」が最大の特徴。

シーズン開始時のスカッドを「3-4-2-1」にあてはめると、例えばこんな感じ。しかし明らかにCF、DMF、CBで戦術的にミスマッチが起こっている。まずCFのペレイラは献身的な守備ができない。倉田が落ちて、宇佐美とペレイラがファーストディフェンダーとなるが、残念ながら機能しないことは明らか。守備時もリーグ屈指の3CBが揃ってはいるが、昌子はエアバトラーで足元が特徴の選手ではなく、ディフェンスラインでのポゼッションには不安が残る。よって「カタノサッカー」をそのままガンバでやるのは諦め、現有戦力に沿った戦い方を模索した可能性が高い。

だが現有戦力も十分に生かしきれなかった。FWには前線の守備を求めるあまり、ペレイラ、シウバのブラジルコンビは早々にベンチ外。宇佐美はケガで離脱。パトリックと山見だけでシーズン回せるはずもなく、坂本はまだしもユースの南野がスタメンで出てくる迷走ぶり。CBの人選にも苦悩がにじむ。明らかに昌子はサッカー観があっておらず、福岡も不安定で、藤春のCB起用がとどめを刺した。

大分のような育成型クラブであれば、「カタノサッカー」のように戦術理解を伴う特徴的な戦術を試行錯誤しながら落とし込む余裕は十分ある。しかしガンバに来て戦国カオスのJ1で勝ち点を稼ぎながら「カタノサッカー」を落とし込むには、あまりに時間と余裕が足りなかった。特に主力スカッドとの戦術ミスマッチは不運だった。

松田ガンバの開き直り

残留ミッション遂行という点では、いやはやお見事だった。西野ガンバを知るサポはみんな「はぁ?!松田??」と神戸時代の守備的サッカーに嫌悪感丸出しだっただろう。ところが蓋を開けてみれば、この超守備的「4-4-2」と夏場の移籍がピタリとはまり、ラスト4試合は無失点で残留を勝ち取った。

松田ガンバの成功ポイントは、まさに「開き直り」。

  • フォーメーション、スタメンを固定して戦い方を整理。
  • 現有戦力を最大限生かし切った。
  • 経験値の高さによる優れたモチベーターとしての能力。

このクラシカルな「4-4-2」はSHの運動量が生命線だが、夏場に加入した食野とファン・アラーノが獅子奮迅の活躍でフォロー。ラストピースとして宇佐美がギリギリ間に合い、前線でタメを作って少ないながらも攻撃の形を作った。また特筆すべきは完全に干されていたペレイラの扱いで、守備のタスクを最小限にとどめて気持ちよくプレーさせ、本来の力を引き出した。

スタメンの固定は選手の連携が深まる反面、疲労の蓄積や控えのモチベーション低下の危険性があるが、残留争いという危機を逆手にとって、固定メンバーで押し切ったのはさすがの経験値。

ロッカールームでも冷静な振る舞いで選手の信頼を勝ち取り、最後に「ガンバのロッカールームに来るのは楽しかった。松田コールも幸せだった。」と言い残しサポーターのハートを鷲掴みにして去っていくあたりのダンディさは是非とも見習いたいところ。宮崎でもご活躍を!

来季へ向けて

クラブは残留という大仕事を成し遂げた松田監督との別れを決断し、新監督にダニエル・ポヤトスを招聘した。守って守ってカウンターではなく、もう一度ポゼッションサッカーに挑戦するというクラブの大きな覚悟が感じられる。幸いにも来季は20チーム化への経過措置として降格が1チームのみと、勝点に一喜一憂せず戦術を落とし込むまたとないチャンスとなる。もうエースが「弱者のサッカー」と自嘲するところをこれ以上見たくない。我々サポーターも長い目でポゼッションサッカーへの回帰を見守っていきたい。

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