【若武者競演】2024J1リーグ 第10節 鹿島アントラーズ(H) レビュー

レビュー

お互い売出し中の若武者が、揃って3戦連発。
ただ勝点3を手にしたのは、勝負強さに優る鹿島。
最後はお家芸のカシマられて、リーグ3連勝ならず。

試合結果

スコア

 G大阪 vs 鹿島 
12
1前半1
0後半1
39min 坂本得点者27min 仲間
54min 濃野

スタッツ

G大阪 鹿島 
6
(4)
シュート数
(枠内)
12
(7)
0.55ゴール期待値1.21
380パス成功数267
56%ボール支配率44%
110.2走行距離(㎞)110.4
122スプリント回数138
出典:J STATs
  • ゴール期待値0.55は、少なすぎる。
    もっとゴールに直結する、チャンスの数を増やしたい。

スタメン

(選手交代)46min岸本→福岡、69min鈴木→倉田、山田→山下、88min三浦→中野、ダワン→石毛

  • ルヴァンで復帰した山田が、さっそくスタメンに戻ってきたが
    坂本も外せない。WGでスタメンに残った。
  • ルヴァンにフル出場した鈴木が、まさかの連投。。
    ラヴィどこ行った?

試合内容

  • 鹿島は、仲間が出色の出来。ガンバの右サイドを圧倒すると
    絶妙な裏抜けから、先制点を奪われる。
    だがガンバも、ウェルトンの突破から坂本が決めて、すぐさま追いつく。
  • 仲間の裏抜けを嫌がったポヤトスは、後半頭から福岡を投入。
    しかし、これが完全に裏目。
    右サイドの攻め手を失い、試合は完全に鹿島ペースに。
    濃野にワンチャンスを決められ、最後はしっかりカシマられて、力負け。
  • 坂本、濃野と、両チーム期待の若手が3戦連発なるか、と注目を集めた一戦。
    蓋を開ければ、両者ゴールを挙げ、素晴らしい出来だったが
    チームとしての勝敗は、くっきり明暗が分かれた。
  • 鹿島は前節の大敗を受け、メンバーを大きく変えてきた。
    守備に難のあるチャヴリッチ、藤井に代え、仲間、名古を先発起用。
    結果これが大当たり。
    前線から積極的にプレスをかけ続け、試合の主導権を握ることに成功。
    すると、前半27分、知念の対角のロングボールで、裏に抜けた仲間が
    一森をあっさり躱し先制。

    一旦オフサイドの判定も、黒川がラインを上げ切れておらず、得点に。
  • しかし、今のガンバには、このホットラインがある。
    39分、ダワンの対角のロングボールに、ウェルトンが飛び出し
    安西に倒されるも,すぐに起き上がって、マイナスのクロス。
    これを坂本がワンタッチでゴールに流し込み、すぐさま同点に追いつく!
  • だが、この日の主役は、仲間だった。
    前半のうちからウェルトンと坂本を入れ替えるなど、対策は取っていたが
    それでも抑えきれないため、岸本を福岡にスイッチ。
    だが、これが完全に裏目。
    右サイドが機能不全となり、鹿島の左サイドの圧力をもろに受け、防戦一方の展開に。
    何度も左サイドから崩されると、最後は黒川がUMAに起点を作られ
    こぼれ球を濃野に押し込まれて、逆転を許す。
  • ガンバも山下を投入し、サイドの圧力を強めようとするが
    前線に高さが無いため、迫力のある攻撃につながらない。
    最後まで見せ場のないまま、三浦が長期離脱になりそうな負傷のおまけつきで、敗戦。

採点

GK一森5.0果敢な飛び出しもあったが、結果は2失点。
DF岸本4.5良く戦ってはいたが、動きの質で仲間に上回られた。
DF三浦4.5鹿島のプレスに危ないシーン連発。軽傷を祈りたいが。。
DF中谷5.5終盤は積極的にオーバーラップ。PAからクロスも。
DF黒川4.5攻撃では今季一番の出来も、守備で2失点に絡む。
FWウェルトン5.5戦術ウェルトン。何があかんねん?もっといったれ!
MFダワン5.0ビルドアップは安定。得意のヘッドは惜しくも不発。
MF鈴木5.0的確なポジショニングでボールが回る。休ませたいが。。
FW坂本6.0大黒2世が、ついに覚醒。3連発!
FW山田5.0良い飛び出しもあったが、得点に絡みたい。
FW宇佐美5.0ボールの収まり処として、外せない。好調キープ。
DF→福岡4.5彼のせいではないが、受けに回る展開に。
MF→倉田4.5彼のせいではないが、ビルドアップが機能不全に。
FW→山下5.0縦への推進力は魅力。ジョーカーになれる。
DF→中野時間短く、評価無し。
MF→倉田時間短く、評価無し。
Cポヤトス4.5福岡投入は早すぎた。チキン采配で流れ失う。

注目プレー

8分、黒川の放った、ファーストシュート。

この試合、ガンバの狙いどころは、SBの裏のスペース。
この場面では、CBとSBの間のスペース、いわゆる「チャンネル」を突いて
SBの裏を取り、鹿島の最終ラインを崩し切った。

中谷が坂本に縦パスを差し込み、黒川、鈴木と絡んで、坂本が左サイドの奥へ侵入。

①坂本は鈴木にボールを預け、中に切れ込む。
 鈴木も宇佐美にボールを流して、中に動く。
 2人の動きにつられて、鹿島DFは中央を閉める。

②空いたサイドのスペースを、黒川が狙う動きを見せると
 鹿島の2列目が降りて、SBのスペースを埋める。

ボールを受けた宇佐美は、CBとSBの間隔が広がっていること察知すると
 その間を通して、裏のスペースへ絶妙なスルーパス。

 このチャンネルを突いた、スペースへのパスが見事だった。

このパスに黒川がしっかり反応して、裏のスペースを攻略。
シュートはGKに弾かれたものの、狙い通りの攻撃でシュートまで持って行った。
前半終了間際にも、CKのこぼれ球を、鈴木がチャンネルを通して
宇佐美が裏を取っており、チームとしての狙いが感じられた。

次節へ向けて

元気が無いはずの鹿島だったが、鳥栖にボロ負けして目が覚めたのか
いつものしたたかで、現実的な強さを誇る鹿島だった。

結果は、後半一気にギアを上げた鹿島に、力負け。
ウェルトン、坂本と、新戦力は躍動しているが、如何せんケガ人が多すぎる。

山田、山下は、復帰したばかり。
ジェバリ、ラヴィはコンディション不良?で、行方不明。
アラーノ、松田、福田、中村はまだまだかかりそう。
おまけに三浦も負傷し、長期離脱しそうな雰囲気。

ここから5月も連戦が続くが、今いるメンバーで乗り切るしかない。
泣いても喚いても、次の試合はやってくる。
どうか、これ以上ケガ人が出ませんように。。。

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